怪我の予防:体温の管理
33.9℃ 皮膚温度
気温が皮膚の温度に近づくと、体は汗をかくことで冷えようとする。しかし湿度が高い場合には、大気がすでに十分な水分を含んでいるために、汗が蒸発しにくくなる。したがって、湿度が高い場合には汗をかいても体温はあまり下がらない。
26.8℃ (中心部の)体温
運動をしたり、気温が高い天候で過ごすことで、体の中心部の体温が上昇する。このような環境では、体のサーモスタットが働き、体温を下げようとするため、危険なレベルまでは体温は上がらない。
38.9°C - 39.4°C 危険レベル
しかし、そのような体温を下げる気候が働かない場合、体温が上昇することがある。最初は暑いと感じるだけだが、徐々に次のような症状に襲われる。めまい、疲れ、吐き気、頭痛、息切れ、失見当。もしこのような症状に襲われても、運動を続けると、体温が危険なレベルにまで上昇し、痙攣や、寒気、ひどい頭痛を感じるようになる。
40.5°C - 41.1°C 緊急レベル
このレベルになると、熱射病の危険がある。熱射病の前兆として譫妄状態や失神、痙攣、皮膚の乾燥が起きる。熱射病は非常に深刻なものであり、救急医療処置を受ける必要があり、もし回復したとしても、脳にダメージが残る可能性がある。
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怪我の予防:暑さ対策
テニスは一般的に外でやるスポーツなので、選手たちは特に夏の間、リスクを負う。しかも、サーキットは夏の季節を追って世界じゅうで開催されている。
人間の肉体
人間の肉体はサーモスタットの機能を備えており、私たちはそのセントラル・ヒーティングのシステムを意識することはほとんどない。外気温によって体の中心の体温を一定以下に下げられようとする場合、肉体は熱の放出を減らすようないくつもの機構を働かせる。逆に外気温が体の中心の体温を上げられようとする場合、汗をかいたり皮膚を紅くしたりするなどの熱を逃がすいくつもの機構を働かせる。
しかし、暑いところ(特に湿度が高いところ)で長時間運動すると、サーモスタットに大きな負荷がかかり、処理しきれなくなる危険性が出てくる。
体温を低く保つための秘訣
気温と湿度がともに高い晴天の日の注意:10時から15時の最も暑い時間は練習をやめたほうがよい。
脱水症状を避けるためには:暑いときには1時間に2リットル以上の水を失う。その失った水分を補うのには水を飲むのが一番だが、長時間練習するような場合には汗とともにミネラル分も失われているので、電解質液の補充が必要になる。市販されているスポーツドリンクの多くにはそのような機能が備わっており、コートチェンジごとに6?8口飲めば十分である。また、カフェインを含んだ飲み物は取らないように注意する。
いつ、どれだけ飲むか
試合の30分前に600mlの水を飲み、練習の間は15?20分ごと(または試合でのコートチェンジごと)に250mlの水を飲む。練習の前後に体重を量り、2%以上の水分を失わないように注意する。
試合後も水分は取り続け、尿の色をチェックする。水分が十分に補充されれば、透明な尿が十分な量出る。また、試合後の体重が試合前の体重まで戻れば、それも十分に水分が補充されたしるしである。体重が1キロ減れば、それを1リットルの水で補わなければならない。
脱水症状
咽が渇いたときというのは、すでに2?3%の水分が失われているということである。2%以上の水分を失うと、パフォーマンスが落ちてくる。水分をうまく補給することは、熱中症のリスクを減らすのみならず、暑さの中でもパフォーマンスを維持するのにも役立つ。
試合や練習のあとは、脇の下やそけい部を氷で冷やすとすばやく体温を下げることができる。
濡れた服は体温を下げにくくする(汗が蒸発しにくい)ので、試合中でも、できるだけ汗を書いたウェアは着替えたほうがよい。汗を吸い取ってすぐに蒸発させるような素材のウェアを着れば、体温を低く保つことができる。
直射日光を避ける
試合前には直射日光は避ける。また、日焼け止めは忘れずに! 気候の変化により有害紫外線が増加している。日焼け止めは不可欠である。
もし熱射病になったことがあるなら、またなる可能性が高く、さらに注意が必要である。また、最近病気、特に高熱や吐き気、下痢になったという場合にもリスクが高まる。コートに出る前に医師のアドバイスを受けよう。
帽子をかぶるだけでも、顔に直射日光が当たるのを避け、体温の上昇を防ぐ効果がある。日光をさえぎり、熱を逃がすという点ではサンバイザーがベストである。明るい色のゆるく快適なウェアを着て、体の周りで空気が流動するようにし、汗が蒸発できるようにすることも重要だ。また、明るい色は太陽光を反射して、熱がこもるのを防ぐ。
耐久力を上げる
時には、暑さの中で練習することになれるのもよい。
気温と湿度の高い環境で動くことになれると、体が熱を逃がす効率が高くなる。この変化はそのような気候のところに来て数日で始まり、10?14日でピークに達する。
?怪我の予防と健康のスペシャリスト
高いレベルのアスリートになると、健康とパフォーマンスの向上の間で選択を迫られるような場面が出てくる。怪我をしてしまうか、それともコートで高いパフォーマンスを実現できるかは、その道のスペシャリストに出会うことができるかにかかってくる。ここに書かれている事は、あなたがそのようなときに正しい選択をするための助けになるだろう。
不可能な要求をするような人や一流のアスリートと一緒にやったことがあるというだけのような人には用心しなければならない。無意味な処置や怪我につながるような扱いを避けるためには、専門家としての所属や証明書を確かめるべきである。
健康管理のプロフェッショナルは、公式なトレーニングを受け、継続的にセミナーなどを参加することで免許や認可を得ているものである。免許や認可証が専門的な教育を受けたことを照明するのだ。これはあなた自身を守るために非常に重要なことなのだ。
そのような専門家にも様々な人たちがいる。
・ 理学療法士
・ トーイナー
・ 精神科医
・ 足の専門医
・ 栄養士
・ パーソナル・トーイナー
・ 医者、外科医(手首、膝といった部分の専門家も含む)
・ 検眼士/眼科医/歯科医
健康管理の専門家を探す場合には、その専門家に必要な質問をして適正を見なければならない。
・ 免許はあるか
・ 専門機関に認証されているか
・ 伝統的な方法を使うのか、新しい方法を使うのか
・ 経験年数は
・ 実務経験は
・ 出身大学はどこか
・ フェローシップや博士号、専門医としての教育を受けているか
・ 技術が十分な理論、経験、準備に基づいているか
・ 身元保証人はいるか
・ 一流のアスリートと仕事をしているか、しているならどんな種類のスポーツか
テニスの分野で健康管理の専門家としてふさわしいのは、
・ コミュニケーションがうまく、聞き上手である
・ 医学的な決断をする際に、プラス面とマイナス面を両方説明する
・ 問題が自分自身の能力を越えている場合には他の専門家に紹介する
・ 検証された結果に基づいて医学的な決定を下す
・ 誠実である
・ テニスプレイヤーの健康問題について理解が深い
・ その分野で認められている
・ 選手の寿命を客観的に見ることが出来る
・ 精神的にも肉体的にも選手をサポートする